2016年4月12日火曜日

ライブイベント『桜の森の満開の下07』での選曲リスト(一部)



年に一度のペースで行われるライブイベント『桜の森の満開の下』。友人のバンド、バナナ・コーポレーションとコトナギの二組が主催するこのイベントに今年も参加しました。全部で10曲を選曲しましたが、その一部をここでもご紹介します。(カワズ)

僕は演奏ではなく、トークを交えながらの選曲で参加。 「非ワールド・ミュージックとしてのアジアン・インディーポップ」と題して、いわゆる“ワールド・ミュージック”にカテゴライズされない、洗練されたアジアン・ポップスを紹介しました。


Lunchsong Project 'Flying' [韓国]

プロデュース業やアレンジャー、作曲家として長く活動してきた韓国のクオン・テウンによるソロユニット。2枚のミニアルバムがリリースされていて、それらをまとめた『ランチソング・プロジェクト - アコースティック・ストーリーズ』というタイトルのアルバムが日本国内盤として発売されています。代表曲「Flying」はちょっと切なくも心地よい、春にぴったりのメロウナンバー。職業音楽家ならではの卓越したポップセンスを堪能できます。


光引擎 (Light Engine Band) '與你同行' [台湾]

女性ヴォーカル・頼彥均とジャズギタリスト・周岳澄の二人組によるオルタナティヴ・フォーク・ユニット。2013年作『沿途風景』に収められた「與你同行」はジャジーなアンサンブルが素敵なシティ・ポップ。他の曲も良いのですが、国内ではCDが手に入りにくいのが残念です。 2月に日本でツアーを行った台湾のcicadaに尋ねたところ、本国ではレーベルメイトとのこと。


Patience Dear Juggernaut 'Forget About Her' [フィリピン]

フィリピン・マニラ出身のシンガーソングライター、Patience Dear Juggernaut(本名Wincy Aquino Ong)のファーストアルバムより。打ち込み&宅録感満載のサウンドは好みが分かれるかもしれませんが、ソフトロックや70年代のSSW作品、ネオアコ、ギターポップを通過した視野の広い音楽センスには一聴の価値があります。 甘酸っぱくて素朴な歌声も魅力的です。


Part Time Musicians 'The Only One' [タイ]

女性ボーカルPattを中心とした6人組バンド。2013年頃に登場した彼ら初のフル・アルバム『Guava Songs』に収録されたこの曲は、懐かしさとスウィング感が心地よいアコースティック・ポップ。アルバムも全編英語で歌っています。



Noh Salleh 'Angin Kencang (強い風)' [マレーシア]

マレーシアのSSWノ・サリのデビュー作『Angin Kencang(強い風)』より、タイトル・トラック「Angin Kencang」。ドラマティックなイントロ、親しみあるメロウな旋律、そして中盤からのスリリングな楽曲展開に一聴してヤラれました。アルバム全体を通してクオリティが高く、素晴らしいの一言に尽きます。次作がとても楽しみです。

Endah N Rhesa 'Cinta Dalam Kardus' [インドネシア]

元々同じバンドで活動してた女性Endah(Vo/G)と男性Rhesa(B)のアコースティック夫婦デュオ。これまで4枚のアルバムをリリースしていますが、 この曲が収録された2015年作『Seluas Harapan』は、フォーキーな佇まいと長年培ってきたメロディセンスが素晴らしい一枚。個人的には彼らのベストだと思っています。過去作は英語詞もありましたが、今作は全てインドネシア語で歌っています。