2016年6月26日日曜日

伝説的なミュージシャンたちの2016年作

エミット・ローズ、ロバート・レスター・フォルサム、デヴィッド・ルイス。1970年代、後世に残る作品をリリースした伝説的ミュージシャンたちで、この時代の所謂シンガー・ソングライター作品を好んで聴く方にとってはお馴染みの面々です。彼らは今も音楽活動をしていて、音源をリリースしています。今日は彼らの2016年作を紹介します。(カワズ)




Emitt Rhodes 『Rainbow Ends』


ポール・マッカートニー直系のメロディラインと、トッド・ラングレンのようなポップセンスで1970年代に4枚のアルバムを残したエミット・ローズ。彼の43年振りとなるアルバム『Rainbow Ends』は、渋味の増した歌声とフォーク・ロックを軸にしたメロディラインが心に沁みる一枚。ジャケットのアートワークやアルバムタイトルも素敵です。表題曲「Rainbow Ends」がフェイバリットなのですが、動画がなかったので、冒頭のナンバー「Dog On A Chain」を。


「Dog On A Chain」

Robert Lester Folsom 『Beautiful Nonsense』



1990年代のソフト・ロックブーム時に日本で“発掘”されたシンガー・ソングライター。彼が1976年に自主制作でひっそり残したアルバム『Music and Dreams』は、国内のソフト・ロックファンのみならず、世界のポップ愛好者の間でその後も再評価され続けています。2014年には未発表音源集『Ode To A Rainy Day』がリリースされるなど近年の動きも経て、今年遂に40年振りとなる新作『Beautiful Nonsense』がリリースされました。曲によっては自分の好みではないものも正直ありますが、『Music and Dreams』を彷彿させる「Love Is」をはじめ、彼の持ち味である幻想的でサイケデリックな世界観も感じられる作品です。

「Love Is」

Dave Lewis 「I'm Yours」



英国のロック・グループ、アンドウェラを率いていたデイヴ・ルイス。1970年にデモ制作した『Songs Of David Lewis』は彼のメロディメーカーとしての歌心が溢れる素晴らしいアルバムで、プロモ用として50枚ほどしかプレスされなかったというそのデモ集は、当時正式リリースされなかったのが不思議なほどの好内容でした。現在も地道に音楽活動を続ける彼の2016年作「I'm Yours」は、70年代の彼とは一味違うラブソング。ジャジーでアダルトな雰囲気の漂う、気品あるナンバーです。

「I'm Yours」